これならわかる復文の要領 ――漢文学習の裏技――
発展問題1 名詞節(主語)pp. 243–248
《Q69》人の生くるや直し。(全五字/置き字ナシ)
「の」→「之」、「や」→「也」。「N之V也P也」の型。形容詞「直」が述部(補語)を形成する。
《Q70》君子の人を愛するや徳を以てす。(全八字/置き字ナシ/第三字字「之」)
「人を愛す」→「愛人」。「以てす」は「以テス」(後位副詞句)。「君子之愛人也+以徳」の構造。「愛スル君子之人也」と復元すると「之」の位置がずれる。
《Q71》紂の武丁を去ること未だ久しからざるなり。(全八字/置き字ナシ/第二字字「之」)
○紂・武丁武丁王の名。
「N之V」が「こと」を介して述部に続く例(動作の時間・距離を述部に記す場合)。再読文字「未」を形容詞「久」に前置。「の」→「之」、末尾「なり」→「也」。
《Q72》天下の道無きや久し。(全八字/第三字字「之」/第八字=置き字「矣」)
存在表現「道無し」→「無道」(「無」を動詞と考える)。「の」→「之」、「や」→「也」、末尾に置き字「矣」を添加。
《Q73》道の将に行はれんとするや命なり。(全八字/第六字=置き字「与」)
受身「行はれん」は送り仮名(漢文の動詞に能動・受動の区別なし)。再読文字「将」を動詞「行」に冠す。「の」→「之」、「や」「なり」→「也」、置き字「与」は主語提示の「也」を強める。
《Q74》君子の耕さずして食らふは何ぞや。(全九字/第六字=置き字「而」/第九字「也」)
「ず」→「不」、「ずして」→「而」。「耕さずして食らふ」→「不耕而食」(四字全体に「君子之」が掛かる)。「何ぞや」→「何也」。
《Q75》君子の音を聴くは其の鏗鏘を聴くのみに非ざるなり。(全十三字/置き字ナシ/第三字字「之」/第十一+十二字=「而已」)
○鏗鏘鏗鏘楽器の音色。
「音を聴く」→「聴音」として「君子之」の下に。「其の鏗鏘を聴く」→「聴其鏗鏘」に「而已」を加え、全体に「非」をかぶせる。末尾「なり」→「也」。
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本組七題練習「N之V也P也」(名詞節作主語)的解答。要領:「の」→「之」、「や」→「也」、末尾「なり」→「也」。
Q71 特殊點:「Vすること+時間距離」結構中,動詞加「こと」使其名詞化,漢文不需特別標記,直接以「N之V」+時間距離即可。Q73 特殊點:「将」為再讀文字,置き字「与」加強主語提示功能(比單獨「也」語氣更強)。Q75:「而已」(而已矣=のみ)為書面語氣詞;「非」否定內容(非〜也)不同於「不」否定動作。
発展問題1 N之於N2 / 名詞節(目的語)/ 副詞節pp. 249–256
《Q76》民の仁に於けるや水火よりも甚だし。(全九字/第二字字「之」/第七字=置き字「於」)
前半「民之於仁也」を型どおり復元。後半「甚於水火」の「於」は英語 than に相当(比較を表す)。「の」→「之」、「や」→「也」。
《Q77》君子の天下に於けるや適も無く莫も無し。(全十三字/第三字字「之」/第十・十三字=置き字「也」)
「無レ適モ也無レ莫モ也」→ 助詞「も」に抵抗を感じても、《Q22》「無可無不可」と同じ型。前半「君子之於天下也」+後半「無適也無莫也」。
《Q78》紫の朱を奪ふを悪むなり。(全六字/置き字ナシ/第三字字「之」)
「紫の朱を奪ふ」→「紫之奪朱」として動詞「悪」の目的語に。末尾「なり」→「也」。
《Q79》天の高き・気の迥けきを見る。(全七字/置き字ナシ)
二つの名詞節「天之高」「気之迥」を並列して動詞「見」の目的語とする。中黒「・」は区切り符号にすぎず、解答では省略。
《Q80》老いの将に至らんとするを知らざるのみ。(全八字/置き字ナシ/第七+八字「云爾」)
「の」→「之」、「ざる」→「不」、末尾「のみ」→「云爾」。再読文字「将」を「至」に冠す。「老之将至」四字を「知」の目的語に。
《Q81》君子は其の言の其の行に過ぐるを恥づ。(全九字/置き字ナシ)
「其の言の其の行に過ぐ」のうち「言の」の「の」だけを「之」に改める(「其の」の「の」は「之」に還元しない)。「其言之過其行」全体を「恥」の目的語に。
《Q82》臣、強秦の漁父と為らんことを恐るるなり。(全九字/置き字ナシ/第五字「之」)
「強秦の漁父と為る」→「強秦之為漁父」(「之」介入)として「恐」の目的語に。末尾「なり」→「也」。「臣」は主語。
《Q83》吾が生の須臾なるを哀しみ、長江の窮まり無きを羨む。(全十二字/置き字ナシ/第四・十字「之」)
「吾生之須臾」を「哀」の、「長江之無窮」を「羨」の目的語とする(それぞれ第四字・第十字に「之」)。
《Q84》天の秦を亡ぼすは、愚智と無く皆之を知る。(全十字/置き字ナシ/第二字字「之」)
○秦秦国名。
名詞節「天之亡秦」が主題提示として文頭に置かれ、下文の代名詞「之」がこれを目的語として受け直す構造。「愚智と無く」→「無愚智」(「無ク貴ク無ク賤ク」型の縮約形)。
《Q85》小人の過つや、必ず文る。(全七字/置き字ナシ)
「の」→「之」、「や」→「也」で副詞節「小人之過也」を復元。主節は書き下し文の語順どおり「必文」。
《Q86》人の将に死なんとするや、其の言や善し。(全八字/置き字ナシ/第七字「也」)
二つの「や」のうち、「其の言や」の「や」のみ「也」(第七字)に。「死なんとするや」の「や」は送り仮名。再読文字「将」を「死」に冠す。
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Q76–Q77(N之於N2):「N1之於N2也,P」為「N之V」的延伸,以前置詞「於」充當述語位置。後半「甚於水火」的「於」相當於英語 than,表示比較基準。
Q78–Q84(名詞節作目的語):「N之V」整體作為上位動詞的賓語。Q81 重點:只有「其言の→之」,「其の(所有格)」的「の」不改寫為「之」。Q84 特殊:名詞節「天之亡秦」主題前置,以代詞「之」回指,是漢文中常見的話題化結構。
Q85–Q86(時間副詞節):「N之V也」作時間狀語從句,「や」=「也」,接主句。Q86 注意「や」的選擇:「其の言や→也」(第七字),「死なんとするや」的「や」不換字。
発展問題2 形容詞的修飾語句+「者」(前半)pp. 256–263
《Q87》仁を好む者(全三字/置き字ナシ) 《Q88》徳有る者(全三字/置き字ナシ)
Q87:〈動詞+目的語〉構造の修飾語句。Q88:「有ル徳ヲ」の存在構文。
《Q89》不仁を悪む者(全四字) 《Q90》鳴くこと能はざる者(全四字) 《Q91》速やかに成らんと欲する者(全四字)
Q89:〈動詞+目的語〉。Q90:「不能ハV」構造。Q91:「欲スVセント」構造。副詞「速」は動詞「成」に冠す(「速成」の熟語を想起)。
《Q92》人の悪を称する者(全五字/第三字字「之」) 《Q93》始め有り卒り有る者(全五字)
Q92:「の」→「之」(「人之称スル悪ヲ者」にすると「之」が第三字にならないため「称人之悪者」が正解)。Q93:存在構文「有始有卒」の重複。
《Q94》無為にして治まる者(全五字/第三字字「而」) 《Q95》勇にして礼無き者(全五字/第二字字「而」) 《Q96》生まれながらにして之を知る者(全五字/第二字字「而」)
三題とも「にして」を目安に置き字「而」を挿入。Q95:「而」の下に存在構文「無礼」。Q96:「生まれながらにして」→「生而」(漢文訓読の定型表現)。
《Q97》知らずして之を作る者(全六字/第三字字「而」) 《Q98》多く学んで之を識る者(全六字/第三字字「而」)
Q97:「ず」→「不」、「ずして」→「而」。Q98:「学んで」は「学びて」の音便(「て」→「で」)、「して」と同じ感覚で「而」を入れる。
《Q99》我に陳・蔡に従ふ者(全六字/第三字字置き字「於」)
○陳・蔡蔡国名。
〔V/OQ〕変換により「我」「陳蔡」を「従」の下に配置。前置詞「於」を国名「陳蔡」にかぶせる(並列の中黒は解答では省略)。
《Q100》女子にして男子のごとく飾る者(全七字/第三字字置き字「而」)
「にして」→「而」。「男子のごとく」は名詞「男子」が比喩を表す副詞に転用された例(語順変換不要)。
《Q101》其の不可なるを知りて之を為す者(全八字/第五字=置き字「而」)
「其不可」を「知」の目的語、「之」を「為」の目的語。「知りて」→「而」で上下をつなぐ。
《Q102》親ら其の身に於いて不善を為す者(全八字/置き字ナシ)
「於いて」を見ても「而」を入れない(置き字ナシ)。前置詞「於」は名詞「其身」を従え前位副詞句を形成(「於イテ」と訓じる→置き字にならない)。
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本組練習「形容詞的修飾語句+者」,從短句(二〜八字)逐步增加複雜度。
核心要領:「(ず)して・にして」→置き字「而」;「学んで」等音便形也視同「して」;「之介入現象」:「N之V」中「の」→「之」;前置詞「於」若以「於いて」訓讀則不是置き字。Q99 的「於」為前置詞(導引目的地),Q102 的「於其身」為前位副詞句(「而」無用武之地)。
発展問題2 長句+〔付〕連体形+「之」+名詞pp. 263–272
《Q103》貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好む者(全九字/第二・六字=置き字「而」)
二つの「而」句「貧而楽道」「富而好礼」を連結した修飾語句。前半「貧しくして」・後半「富みて」それぞれ「而」を挿入。
《Q104》平らかに天下を治めて栄名を垂れんと欲する者(全十字/第六字=置き字「而」)
「欲」を文頭に置き「平治天下」「垂栄名」双方に掛ける(「欲」を「垂栄名」だけに掛けると「而」が第五字になりずれる)。副詞「平」を動詞「治」に冠す。「治めて」→「而」。
《Q105》狐貉を衣たる者と立ちて恥ぢざる者(全十字/第七字=置き字「而」)
「と」は並列の接続詞ではなく前置詞「与」(〜と共に)。「与衣狐貉者」が前位副詞句となり動詞「立」に掛かる入れ子構造。「立ちて」→「而」、「ぢざる」→「不恥」。
《Q106》千金を以て涓人をして千里の馬を求めしめし者(全十一字/置き字ナシ/使役動詞「使」)
「千金を以て」は前位副詞句。使役構文「使ムNヲシテVセ」に型を当てはめ「使涓人求千里馬」。字数の制約上「千里之馬」ではなく「千里馬」。
《Q107》王の臣に其の妻子を其の友に託して楚に之きて遊ぶ者有り。(全十六字/第九・十二字=置き字「於・而」)
○楚楚国名。
「王の臣に…者有り」が骨格「王之臣有…者」。修飾語句「託其妻子於其友而之楚遊」(十一字)が「者」に掛かる。「の」→「之」、「託して」→「而」、「其友」に「於」を冠す。
《Q108》国を為めて数しば法令を更ふる者は、法を法とせず、其の善しとする所を以て法と為す者なり。(全十九字/第三字字置き字「而」)
「……者は……者なり」の全文骨格。「為国而数更法令」七字が上「者」を、「不法法、以其所善為法」九字が下「者」を修飾。「法を法とせず」→「不法法」(名詞「法」と動詞「法とす」の使い分け)。「以テXヲ為スYト」に「所善」を代入。
《Q109》此を為す所以の者は、将に以て天下後世の人臣と為り二心を懐きて以て其の君に事ふる者を愧ぢしめんとすればなり。(全二十五字/置き字ナシ/第十三字「之」)
「所以Vスル者」(Vする所以の者)が上の「者」。「天下後世の」の「の」だけを「之」(第十三字)に改める(「所以の者」の「の」は「之」にしない)。「将」は全体の再読文字、「愧ぢしめん」は動詞に使役を送り仮名。末尾「なり」→「也」。
《Q110》死するの日(全三字) 《Q111》物を覧るの情(全四字)
Q110:「の」を「之」に改めるのみ。Q111:「物を覧る」→「覧物」に改め「之」を入れる。
《Q112》師と言ふの道(全五字/置き字ナシ)
「の」→「之」だけでは字数不足。「と」を前置詞「与」に復元して字数を満たす(《Q105》と同様の前置詞「与」の用法)。
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Q103–Q106(九〜十一字):修飾語句延長,多個子句複合。Q104 關鍵:「欲」置於句首以同時統率「平治天下」「垂栄名」兩個動詞短語(若「欲」只掛後半則「而」位置偏移)。Q105:「と」為前置詞「与」(與……一起),形成入れ子(nested)結構。
Q107–Q109(十六〜二十五字):完整長句復文。Q108「不法法」:同一漢字「法」分別作名詞(受詞)與動詞(以…為法)。Q109 最難:「所以為此者」(前置說明節)+「将以愧……者也」(主句),「天下後世之」跨越多個修飾成分直接修飾末尾的「者」。
Q110–Q112(連体形+之+名詞):「の」改寫為「之」;若字數不足,「と」改為前置詞「与」。日文「VするのN」= 漢文「VスルのN(V之N)」,是漢文訓讀體的特有表現。