これならわかる復文の要領 ―― 漢文学習の裏技 ――
復文の作業例pp. 108–112
それでは〔例題〕を一つ示し、復文の実際を観察してもらいましょう。それぞれの数字番号は【A】の作業手順1~6に相当します。
〔例題〕我 善く 吾が 浩然の 気を 養ふ。(全八字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は七字、指定された総字数は八字ですから、仮名書きの語を一字だけ漢字に復元する必要があります。《復文作業用資料》に照らせば、助詞「の」が漢字に復元すべき有力な候補です。
2 助詞「ね」を付けつつ、書き下し文を文節に分けます。
→我(ね)/善く(ね)/吾が(ね)/浩然の(ね)/気を(ね)/養ふ。
3 上から下へと順を逐って、文節どうしの文法関係を考えてゆきます。
ア「我が養ふ」→《構文原則》により「我養」
イ「善く養ふ」→《修飾原則》により「善養」
ウ「吾が気」→《修飾原則》により「吾気」
エ「浩然の気」→《修飾原則》により「浩然気」
オ「気を養ふ」→〔V/O〕変換により「養気」
4 右で書き出したア〜オがすべて満たされるように原文を組み立ててゆきます。
ア+イ:《修被直結原則》により修飾語「善」が被修飾語「養」に密着→「我善養」
ウ+エ:《順行配置則》により書き下し文の順どおり→「吾浩然気」
ウ+エ+オ:《修被直結原則》により修飾語「吾浩然」が「気」に密着→「養吾浩然気」
→ア+イ+ウ+エ+オ合成合成「我善養吾浩然気」(七字)
5 指定された総字数は八字、得られた原文は七字。一字不足しているので、1で候補として考えておいた助詞「の」を漢字「之」に改め、《「之」介入現象》に従って「我善養吾浩然之気」とします。
6 返り点・送り仮名を付けて確認:「我善ク養フ二吾ガ浩然之気ヲ一」→すんなり返り点が付く。
〔構文分析〕我s善adv養v吾浩然之気o =第三文型
*以上が【A】1〜6に沿った復文の手続きです。最も重要な作業が3・4であることは十分に理解してもらえたでしょう。原文の七〇〜八〇%は慣れてくれば瞬時に復元できます。字数の確認は慎重に。原稿用紙の使用をお勧めします。
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〔例題〕我善く吾が浩然の気を養ふ。(全八字/置き字無)
①確認字數:書き下し文7字→指定8字,差1字,「の」(之)為候補。②文節分割:我/善く/吾が/浩然の/気を/養ふ。③文法關係:ア我養(SV)、イ善養(副詞修飾)、ウ吾気(修飾)、エ浩然気(修飾)、オ養気(〔V/O〕)。④組合:ア+イ→我善養;ウ+エ+オ→養吾浩然気;全合→我善養吾浩然気(7字)。⑤字數調整:「の」→「之」介入→我善養吾浩然之気(8字)。⑥確認:我善ク養フ二吾ガ浩然之気ヲ一。構文:我ˢ善ᵃᵈᵛ養ᵛ吾浩然之気ᵒ=第三文型。
基礎事項確認問題 《Q1》〜《Q10》pp. 113–115
では、本篇のまとめとして、次の十題をこなしてみましょう。全三字から全十字へと総字数が増してゆきますが、字数の長短は本質的な事柄ではありません。あくまでも語順の組み立て方に意識を集中してください。
*解説&解答 → pp. 116–133
《Q1》天を怨みず。(全三字/置き字ナシ)
《Q2》間髪を容れず。(全四字/置き字ナシ)
《Q3》光陰箭の如し。(全四字/置き字ナシ)
《Q4》臣始めて境に至る。(全五字/第四字=置き字「於」)
《Q5》其(そ)の民を河東に移す。(全六字/第四字=置き字「於」) ○河黄河。
《Q6》百聞は一見に如かず。(全六字/置き字ナシ)
《Q7》冉子之(これ)に粟五秉を与ふ。(全七字/置き字ナシ) ○冉子=人名。○粟粟穀物。○秉容量の単位。
《Q8》子貢民を治むるを孔子に問ふ。(全八字/第六字=置き字「於」) ○子貢・孔子=人名。
《Q9》父の臣と父の政とを改めず。(全九字/置き字ナシ)
《Q10》人の短を道ふこと無かれ、己の長を説くこと無かれ。(全十字/置き字ナシ)
*これで基礎篇は終わりです。次篇では、漢文に頻出する語句を中心に練習し、復文力の一層の向上を図ることにします。
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本篇總結,請完成以下十題。總字數從三字逐漸增至十字,但字數多寡並非重點,請把意識集中在語序的組立方式上。(解説&解答→ pp.116-133)
Q1天を怨みず(3字)Q2間髪を容れず(4字)Q3光陰箭の如し(4字)Q4臣始めて境に至る(5字・第4字=置き字「於」)Q5其の民を河東に移す(6字・第4字=置き字「於」)Q6百聞は一見に如かず(6字)Q7冉子之に粟五秉を与ふ(7字)Q8子貢民を治むるを孔子に問ふ(8字・第6字=置き字「於」)Q9父の臣と父の政とを改めず(9字)Q10人の短を道ふこと無かれ、己の長を説くこと無かれ(10字)
《Q1》解説&解答 不怨天pp. 116–118
《Q1》天を怨みず。(全三字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は二字、復元すべき原文は三字ですから、仮名書きの語を漢字一字に書き直す必要があります。「ず」を「不」に改めればよいことは、すぐ見抜けるでしょう。
2 助詞「ね」を付けて「天を(ね)/怨みず」と文節に分かちます。
3 《格言》に基づいて「天を」の助詞「を」に着目し、〔V/O〕変換を加えます。また「怨みず」は動詞「怨む」の否定ですから、《修飾原則》により否定の副詞「不」を被修飾語「怨」にかぶせます。
▽「天を怨む」→怨天 ▽「怨みず」→不怨
4 ▼怨天+不怨怨不怨天
5 「全三字/置き字ナシ」を満たしていることをたしかめます。
6 確認のため、返り点・送り仮名を付けて訓読文を作成します。
〔補説〕動詞「怨む」を否定した「うらみず」には違和感を覚えるかもしれません。四段活用「うらむ」の未然形に打消の助動詞「ず」を付ければ「うらまず」となるはずですから。けれども「うらむ」はもと上二段活用でした。漢文訓読では、未然形にだけは旧い上二段活用を残し、「不レ怨」」「うらみず」と訓ずるのが通例です。ちなみに同様の例に「忍ぶ」があり、「不レ忍」」「しのびず」となります。
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書き下し文2字→原文3字,「ず」→「不」。「天を怨む」→怨天〔V/O〕;「怨みず」→不怨(否定副詞)。組合:不怨天。
【補説】「怨む」本為上二段活用,漢文訓讀中保留舊的上二段未然形,故「不怨」讀作「うらみず」而非「うらまず」。同例:「忍」→「しのびず」。
《Q2》解説&解答 間不容髪pp. 118–120
《Q2》間髪を容れず。(全四字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は三字、原文は四字ですから、「ず」を「不」に改めればよいとの見当がつきます。
2 助詞「ね」を付けて「間(ね)/髪を(ね)/容れず」と文節に分かちます。
3 名詞「間」が動詞「容る」の主語。《格言》により「髪を」の「を」から〔V/O〕変換。「容れず」は否定の「不」を被修飾語「容」に冠す。
▽「間容る」→間容 ▽「髪を容る」→容髪 ▽「容れず」→不容
4 《修被直結原則》により修飾語「不」が被修飾語「容」に密着。
▼間容+容髪+不容容間不容髪
〔補説〕「間髪を容れず」とふつう発音されますが、本来「間髪」を一語のように扱うのは誤りです。もし「間髪」が一語であれば原文は「不容間髪」(不レ容二間髪ヲ一)となるはずですが、これでは意味が通じません。
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書き下し文3字→原文4字,「ず」→「不」。「間」為主語,「髪を」→容髪〔V/O〕,「容れず」→不容。《修被直結原則》:不密着容→間不容髪。
【補説】日語常說「間髪を容れず」,但「間髪」本為二語。若「間髪」是一語,原文應作「不容間髪」,但那樣語義不通。正確語序是「間」(隙間)作主語,「髪」作目的語。
《Q3》解説&解答 光陰如箭pp. 120–121
《Q3》光陰箭の如し。(全四字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は四字、原文も四字ですから、書き下し文の漢字を適切に並べるだけの問題です。
2 助詞「ね」を付けて「光陰(ね)/箭の(ね)/如し」と文節に分かちます。
3 名詞「光陰」が主語、「如し」が述部の中核語。この「如」は連結動詞 linking verb ですので、名詞「箭」が補語となります。
▽「光陰如し」→光陰如 ▽「箭の如し」→如箭
4 ▼光陰如+如箭箭光陰如箭
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書き下し文4字=原文4字,直接組合。「光陰」為主語,「如」為連結動詞(繫辞)linking verb,「箭」為補語(第二文型SVC)。光陰如箭。
《Q4》解説&解答 臣始至於境pp. 121–122
《Q4》臣始めて境に至る。(全五字/第四字=置き字「於」)
1 書き下し文の漢字数は四字、原文は五字ですから、問題に「第四字=置き字『於』」との条件がありますので、仮名書きの語を自ら漢字に復元するには及びません。
2 助詞「ね」を付けて「臣(ね)/始めて(ね)/境に(ね)/至る」と文節に分かちます。
3 「臣」が主語・「至る」が動詞。副詞「始めて」は動詞「至る」の修飾語→「始至」。「境に」は置き字「於」を用いて後位副詞句「於境」とします。
▽「臣至る」→臣至 ▽「始めて至る」→始至 ▽「境に至る」→至於境
4 《修被直結原則》により修飾語「始」が「至」に密着。
▼臣至+始至+至於境境臣始至於境
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書き下し文4字→原文5字,第4字指定置き字「於」。「臣」=主語,「始めて」=副詞修飾「至」,「境に」→後位副詞句「於境」。組合:臣始至於境。第一文型(S V Q)。
《Q5》解説&解答 移其民於河東pp. 122–124
《Q5》其(そ)の民を河東に移す。(全六字/第四字=置き字「於」)
1 書き下し文の漢字数は五字、原文は六字ですから、問題に「第四字=置き字『於』」とありますので仮名書きの語を自ら復元するには及びません。
2 助詞「ね」を付けて「其の(ね)/民を(ね)/河東に(ね)/移す」と文節に分かちます。
3 「其の」が「民」に掛かる修飾語→「其民」(「の」は送り仮名「其ノ」)。「民を移す」→〔V/O〕変換で「移民」。「河東に移す」→置き字「於」を用いて「移於河東」。
▽「其の民」→其民 ▽「民を移す」→移民 ▽「河東に移す」→移於河東
4 《修被直結原則》により修飾語「其」が「民」に密着。動詞「移」の下方には《順行配置則》に従い書き下し文の順どおりに「其民」を上、「於河東」を下に置く(〔V/(OQ)〕変換)。
▼其民+移民+移於河東河東移其民於河東
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書き下し文5字→原文6字,第4字指定置き字「於」。「其の民」→其民(修飾語);「民を移す」→移民〔V/O〕;「河東に移す」→移於河東(後位副詞句)。《順行配置則》→〔V/(OQ)〕变換:移其民於河東。第三文型。
《Q6》解説&解答 百聞不如一見pp. 124–126
《Q6》百聞は一見に如かず。(全六字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は五字、原文は六字ですから、「ず」を「不」に改めればよいとの見当がつきます。
2 助詞「ね」を付けて「百聞は(ね)/一見に(ね)/如かず」と文節に分かちます。
3 「百聞」が主語、「如く」が述部の中核語(この「如」は「及ぶ」意の純然たる動詞であり、《Q3》の連結動詞とは異なります)。《格言》により「一見に」の「に」から〔V/O〕変換→「如一見」。「如かず」→不如。
▽「百聞如く」→百聞如 ▽「一見に如く」→如一見 ▽「如かず」→不如
4 《修被直結原則》により修飾語「不」が「如」に密着。
▼百聞如+如一見+不如如百聞不如一見
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書き下し文5字→原文6字,「ず」→「不」。此處「如」為純粹動詞(及ぶ),非連結動詞。「百聞」=主語,「一見に如く」→如一見〔V/O〕,「如かず」→不如。《修被直結原則》→百聞不如一見。
《Q7》解説&解答 冉子与之粟五秉pp. 126–127
《Q7》冉子之(これ)に粟五秉を与ふ。(全七字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は七字、原文も七字ですから、書き下し文の漢字を適切に並べるだけの問題です。
2 助詞「ね」を付けて「冉子(ね)/之に(ね)/粟五秉を(ね)/与ふ」と文節に分かちます。
3 「冉子」が主語・「与ふ」が授与動詞。「之に」の「に」から「之」が間接目的語(IO)、「粟五秉を」の「を」から「粟五秉」が直接目的語(DO)とわかります。《順行配置則》を適用し書き下し文の順どおりに〔V/(OO)〕変換。
▽「冉子与ふ」→冉子与 ▽「之に粟五秉を与ふ」→与之粟五秉
4 ▼冉子与+与之粟五秉=冉子与之粟五秉
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書き下し文7字=原文7字,直接組合。「冉子」=主語,「与ふ」=授與動詞。「之に」→間接目的語,「粟五秉を」→直接目的語。〔V/(OO)〕變換:冉子与之粟五秉。第四文型(S V IO DO)。
《Q8》解説&解答 子貢問治民於孔子pp. 127–129
《Q8》子貢民を治むるを孔子に問ふ。(全八字/第六字=置き字「於」)
1 書き下し文の漢字数は七字、原文は八字ですが、問題に「第六字=置き字『於』」とありますので仮名書きの語を自ら復元するには及びません。
2 助詞「ね」を付けて「子貢(ね)/民を(ね)/治むるを(ね)/孔子に(ね)/問ふ」と文節に分かちます。
3 「子貢」が主語・「問ふ」が動詞。「民を」の「を」から「民」は動詞「治む」の目的語、「治むるを」の「を」から動詞「治む」が動詞「問ふ」の目的語(動名詞的用法)、「孔子に」→後位副詞句「於孔子」。
▽「子貢問ふ」→子貢問 ▽「民を治む」→治民 ▽「治むるを問ふ」→問治 ▽「孔子に問ふ」→問於孔子
4 《順行配置則》で〔V/(OQ)〕変換。
▼子貢問+治民+問治+問於孔子=子貢問治民於孔子
〔補説〕「治むるを問ふ」には戸惑ったかもしれません。動詞「治」が同じく動詞「問」の目的語になるように見えるからです。しかし「治」は英語の動名詞〈governing〉または不定詞の名詞用法〈to govern〉に相当します。そう考えれば「治」が「問」の目的語になるのも不思議ではないでしょう。
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書き下し文7字→原文8字,第6字指定置き字「於」。「治」在此作動名詞用法(〈governing〉),是「問」的目的語。〔V/(OQ)〕變換:子貢問治民於孔子。
《Q9》解説&解答 不改父之臣与父之政pp. 129–131
《Q9》父の臣と父の政とを改めず。(全九字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は五字、原文は九字、「置き字ナシ」との指示ですから、仮名書きの語を漢字四字に書き改める必要があります。二つの「の」に「之」を、末尾の「ず」に「不」を当てるのはよいとしても、もう一字はどうするか。取り敢えずは懸案として保留しておきます。
2 助詞「ね」を付けつつ「父の(ね)/臣と(ね)/父の(ね)/政とを(ね)/改めず」と文節に分かちます。
3 二つの「父」はそれぞれ「臣」と「政」に掛かる修飾語。《格言》により動詞「改む」が目的語を取ることもわかります。接続詞「与」が「Xト与ニYト」(XとYと)の形で並列します(→ p.50)。
▽「父の臣」→父臣 ▽「父の政」→父政 ▽「改めず」→不改
▽「父の臣と父の政と」→父臣与父政
▽「父の臣と父の政とを改む」→改父臣与父政
4 ▼不改+父臣与父政政不改父臣与父政(七字)
5 七字、指定は九字、二字不足しています。1で考えておいた二つの「の」を漢字「之」に書き換えて「不改父之臣与父之政」とします。
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書き下し文5字→原文9字(置き字無),需還原4字假名。「ず」→「不」,二個「の」→「之」,還有接続詞「与」(Xと与ニYと的並列形式)。先得不改父臣与父政(7字),仍差2字,故二個「の」均復元為「之」→不改父之臣与父之政。
《Q10》解説&解答 無道人之短、無説己之長pp. 131–133
《Q10》人の短を道ふこと無かれ、己の長を説くこと無かれ。(全十字/置き字ナシ)
1 書き下し文の漢字数は八字、原文は十字ですから、仮名書きの語を漢字二字に書き改める必要があります。二つの「こと」を「事」に書き改めても字数は合いますが、書き下し文において名詞「事」が「こと」と仮名書きされる可能性はありません。書き下し文で仮名書きになるのは、あくまで日本語の助詞・助動詞を当てて訓ずる語だけです。
2 助詞「ね」を付けつつ「人の(ね)/短を(ね)/道ふこと(ね)/無かれ、己の(ね)/長を(ね)/説くこと(ね)/無かれ」と文節に分かちます。
3 「人の」「己の」がそれぞれ「短」「長」に掛かる修飾語→「人短」「己長」。「短を道ふ」→「道短」、「長を説く」→「説長」(〔V/O〕変換)。「道ふこと無かれ」「説くこと無かれ」は《英語相似律》により禁止命令〈Do not〉と同じく動詞の直前→「無道」「無説」(禁止の「無」が動詞に冠する)。
▽「人の短」→人短 ▽「己の長」→己長
▽「短を道ふ」→道短 ▽「長を説く」→説長
▽「道ふこと無かれ」→無道 ▽「説くこと無かれ」→無説
4 《修被直結原則》により修飾語「人」「己」のほうが動詞「道」「説」よりも被修飾語「短」「長」との密着度が高い。
▼人短+己長+道短+説長+無道+無説説無道人短、無説己長(八字)
5 八字、指定は十字、二字不足。二つの「の」を「之」に書き換えて「無道人之短、無説己之長」とします。
6 本問は「全十字」の問題とはいえ、実質は「全五字」の問題を二つ重ねただけです。
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書き下し文8字→原文10字,需還原2字假名。注意:「こと」不能還原為「事」(「事」在書き下し文中不會寫成仮名)。「無かれ」為禁止命令,《英語相似律》→仿英語〈Do not〉,「無」冠於動詞前:無道、無説。《修被直結原則》→人之短(人修飾短)、己之長(己修飾長)→無道人短、無説己長(8字)→二個「の」→「之」→無道人之短、無説己之長(10字)。