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浜島書店 — pilot v2 OCR + ruby 版(PDF 5–263 ページ)

p.241 夏目漱石(2)— 主要作品(猫/坊っちゃん/草枕/前期三部作/開化)

『吾輩は猫である』わがはいは ねこである

明治38–39年(1905–06)連載・刊

雑誌ざっしホトトギスほととぎす』に連載れんさいされた漱石そうせきデビュー作でびゅーさく長編ちょうへん小説しょうせつ。「吾輩わがはいねこである。名前なまえはまだい」の有名ゆうめい冒頭ぼうとう中学ちゅうがく英語えいご教師きょうし苦沙弥くしゃみ(くしゃみ)先生せんせいいえいたねこりて、明治めいじ知識人ちしきじん俗世ぞくせかかわりを諷刺ふうし滑稽こっけいえがく。漱石そうせき自身じしん英国えいこく留学りゅうがく体験たいけん反映はんえいした知識人像ちしきじんぞう文明開化ぶんめいかいか戯画化ぎがか際立きわだつ。

『坊っちゃん』『草枕』ぼっちゃん・くさまくら

明治39年(1906)刊

ぼっっちゃん』は江戸えどっ子気質かたぎわか数学すうがく教師きょうしぼっっちゃんが、四国しこく田舎いなかモデルもでる松山まつやま)の中学校ちゅうがっこう赴任ふにんして、教師きょうし仲間なかま生徒せいととの衝突しょうとつ経験けいけんする短編たんぺん痛快つうかい江戸えどっ子てき反抗はんこう物語ものがたりとしてひろ愛読あいどくされる。『草枕くさまくら』は山中さんちゅう温泉地おんせんちモデルもでる熊本県くまもとけん那古井なこい)をおとずれた青年せいねん画家がかの「非人情ひにんじょう」の境地きょうちえがく、ロマンチックろまんちっく哲学的てつがくてき短編たんぺん漱石そうせき美意識びいしきひとみにくくする」の名高なだか冒頭ぼうとうつ。

前期三部作 — 『三四郎』『それから』『門』ぜんき さんぶさく

明治めいじ41–43ねん(1908–10)にかれた連作れんさく共通きょうつう主人公しゅじんこうはいないが、知識人ちしきじん男性だんせい青年せいねん壮年そうねん初老しょろうの3つの人生じんせい段階だんかいえがく。『三四郎さんしろう』(1908)は田舎いなかから東京とうきょう帝大ていだい進学しんがくした青年せいねん三四郎さんしろう都会とかいでの体験たいけんを、『それから』(1909)は親友しんゆうつまたいする代助だいすけきんじられたあい覚悟かくごを、『もん』(1910)はそののち生活せいかつ内面的ないめんてき苦悩くのうえがく。近代きんだい知識人ちしきじんの「」の自我じが社会しゃかい伝統でんとうとの葛藤かっとう主題しゅだいとする漱石そうせき代表作だいひょうさく

『現代日本の開化』げんだい にほんの かいか

明治44年(1911)和歌山での講演

明治めいじ44ねん(1911)8がつ和歌山わかやまおこなった講演こうえんのち出版しゅっぱん)。日本にほん文明開化ぶんめいかいか西洋せいよう自然しぜんな「内発的ないはつてき」な発展はってんとはことなり、外圧がいあつによって急速きゅうそくけられた「外発的がいはつてき」な開化かいかであると指摘してきした。「もとよりわれわれの生命せいめいもって、内発的ないはつてきに、自然しぜんすすんでまれてきた開化かいかではない」とろんじ、近代化きんだいかゆがみと知識人ちしきじん苦悩くのう哲学的てつがくてき分析ぶんせきした名講演めいこうえん