p.207 戦後〜現代の時代背景(占領・新憲法・高度経済成長・60年安保・震災)
占領政策
1945年8月15日の無条件降伏により、日本はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部、マッカーサー総司令官)の占領下に置かれた。軍隊解体、財閥解体、農地改革、教育の民主化、女性参政権の付与、労働組合の解禁などの民主化政策が実施された。1946年に日本国憲法が公布され、国民主権・基本的人権・平和主義の三原則が掲げられた。
新憲法の成立と冷戦
1947年5月3日施行の日本国憲法は、第9条で戦争放棄を掲げた。一方、1948年からの冷戦激化により、占領政策は逆コース(経済優先・反共政策・警察予備隊新設)へと転換した。1951年サンフランシスコ講和条約・日米安保条約の調印で、日本は独立を回復するとともに、米軍基地を国内に置く立場となった。
高度経済成長と消費社会
1955年から1973年の石油ショックまで、日本は年平均10%以上の経済成長を遂げた。「三種の神器」(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)、続く「3C」(カラーテレビ・クーラー・カー)が家庭に普及。1964年東京オリンピック・1970年大阪万博など、戦後復興の象徴となるイベントも開催された。一方、公害・過疎・所得格差などの社会問題も生じた。
60年安保闘争と全共闘世代
1960年の日米安保条約改定をめぐり、全国で大規模な反対運動「60年安保闘争」が起こった。1968–69年には全国の大学で全学共闘会議(全共闘)が結成され、東京大学・日本大学などで学園闘争が激化。この時代の精神は、大江健三郎・三島由紀夫・村上龍・村上春樹らの戦後派・第三の新人・内向の世代の文学に深く反映されている。
現代 — テロ・震災・自然災害
1995年阪神淡路大震災、同年地下鉄サリン事件、2001年9月11日アメリカ同時多発テロ、2011年東日本大震災(原発事故含む)、2019年〜新型コロナウイルス感染拡大など、現代日本は様々な出来事に直面してきた。各災厄は文学にも深い影響を与え、村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』(神戸震災)、いとうせいこう『想像ラジオ』(東日本大震災)など、災害を題材とする現代文学が生まれた。