本章では、勅撰集や私家集に伝わる古典和歌の中から名歌をテーマ別に集める。万葉集の素朴な歌、四季の名歌、恋の名歌、旅・哀傷の名歌などを通覧する。各歌は作者の肖像・口絵と共に掲げ、当時の歌の世界を視覚的に味わえるよう構成される。
万葉集は奈良時代末期に成立した日本最古の歌集。約4500首を収め、天皇から防人・農民まで幅広い階層の歌を含む。本ページにはその代表的な歌が掲げられる。柿本人麻呂・山部赤人・大伴家持・額田王・大伴旅人・山上憶良など、万葉を代表する歌人の作品が並ぶ。
本ページの「四季の歌」セクションでは、四季をテーマとする勅撰集・私家集の名歌を掲げる。春の部では、桜・梅・菜の花・若菜などを詠む歌が並ぶ。古今集以来、桜は和歌の中心的素材で、紀貫之「ひさかたの光のどけき」、紀友則の歌、本居宣長「敷島の」などが知られる。
夏の部では、ほととぎす・夕立・蛍・新緑・夏の月などを詠む歌を集める。清原深養父「夏の夜は」、後徳大寺左大臣「ほととぎす」、藤原家隆「風そよぐならの小川」など、短夜と夏の風物を捉えた名歌が並ぶ。