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浜島書店 — pilot v2 OCR + ruby 版(PDF 5–163 ページ)

p.143 『今昔物語集こんじゃくものがたりしゅう

平安時代後期 — 新時代の名もなき題材へいあんじだい こうき — しんじだいの なもなき だいざい

編者へんじゃ

編者へんじゃ未詳みしょう源隆国みなもとの たかくにとするせつふるくからつたわるが、確証かくしょうはない。一説いっせつには複数ふくすう編者へんじゃまれたともいう。

成立せいりつ

平安時代へいあんじだい後期こうき(1120年頃ねんごろ)の成立せいりつとされる。当初とうしょ三十一巻さんじゅういっかんがあったとされ、現存げんそん二十八巻にじゅうはっかんまきはち十八じゅうはち二十一にじゅういち欠巻けっかん)。

内容ないよう

ぜん1000以上いじょう説話せつわおさめる。冒頭ぼうとういまむかし」から「今昔物語集こんじゃくものがたりしゅう」とづけられた。内容ないよう天竺てんじく(インド)震旦しんたん中国ちゅうごく本朝ほんちょう日本にほん三部さんぶ構成こうせいで、仏教ぶっきょう説話せつわ世俗せぞく説話せつわ双方そうほうあつかう。本朝ほんちょう世俗せぞく説話せつわには、武士ぶし盗賊とうぞく庶民しょみん生活せいかつきとえがいたものが多く、新時代しんじだい文学ぶんがくとして注目ちゅうもくされる。芥川龍之介あくたがわ りゅうのすけの『羅生門らしょうもん』『はな』『芋粥いもがゆ』などの素材そざいともなった。

文体ぶんたい

漢字かんじ片仮名かたかな万葉仮名まんようがなまじえた独特どくとく文体ぶんたい宣命体せんみょうたいちかい)。漢文訓読体かんぶん くんどくたい和文わぶん融合ゆうごうさせ、後代こうだい和漢混淆文わかんこんこうぶん先駆せんくとされる。みじか区切くぎられた歯切はぎれのよい文章ぶんしょうで、説話文学せつわぶんがくにふさわしいかたくちつ。

山科の僧(巻29ノ7・松岡映丘画)やましなの そう

高僧こうそう内大臣ないだいじん藤原房前ふじわらの ふささきわかいころ、盗賊とうぞくおそわれた山科やましな僧侶そうりょすくおうとして、その盗賊とうぞく組頭くみがしらから「あしろう、くびろう」とおそろしげにおどされたという、本朝部ほんちょうぶ世俗説話せぞくせつわ一篇いっぺん。本ページに口絵くちえとして松岡映丘まつおか えいきゅうえられる。

※ 本文に長文の物語梗概が記される一節だが、細字密配のため逐字判読困難。粗筋のみを記す。

その他の挿話(口絵)そのたの そうわ

ページ右下みぎしたに「はしのもの○ばた」など、まき22ノ7にかかわるものとされる挿話そうわ口絵くちええられる。詳細しょうさい本文ほんぶん細字さいじ部分ぶぶんにあり、ここでは画題がだいのみしるす。