歴史を物語として描く
平安時代中期から後期にかけて成立した日本最古の歴史物語。全40巻。前半30巻は宇多天皇から堀河天皇までの貴族社会を、藤原道長の栄華を中心に描く。後半10巻は道長の死後を扱う。前半は赤染衛門の作と推定。仮名で書かれ、王朝物語的文体で歴史を語る。
前半(正編)30巻は赤染衛門(950頃-1041頃)の作と推定される。1037-1045年頃成立。後半(続編)10巻は別人の作で、1092年頃までに完成。藤原道長の栄華・宮廷儀式・歴史的事件を仮名物語の文体で記述。源氏物語の影響を受けた優美な文体。
歴史の表裏を批判的に描く
平安時代末期、12世紀初頭頃成立、作者未詳。文徳天皇から後一条天皇までの150年余の貴族社会を、夏山繁樹(190歳)と大宅世継(180歳)の二老人の対話形式で描く。「四鏡」(大鏡・今鏡・水鏡・増鏡)の最初。紀伝体で藤原氏の繁栄と裏面を批評的に描き、批評眼が鋭い。
「序」「帝紀」(文徳〜後一条の14代の天皇)「列伝」(藤原冬嗣以下20人の藤原氏臣下伝)「藤氏物語」「昔物語」の5部構成。