最新国語便覧

浜島書店 — pilot v2 OCR + ruby 版(PDF 5–148 ページ)

p.130 『徒然草つれづれぐさ』(つづき):仁和寺にんなじ法師ほうし高名こうめい木登きのぼ

石清水八幡宮(52段の舞台)いわしみず はちまんぐう

京都府きょうとふ八幡市やわたしにある神社じんじゃで、徒然草つれづれぐさ第52だん仁和寺にんなじにある法師ほうし」の舞台ぶたい石清水いわしみず八幡宮は男山おとこやま山上さんじょうにあり、山麓さんろく高良神社こうらじんじゃなどの摂社せっしゃならぶ。法師ほうしが「年寄としよりて」石清水いわしみずを「おがみて」「これだけだ」と思って戻ったが、じつ本宮ほんぐうほうずにかえってきたというはなし

仁和寺にある法師(第52段)にんなじに ある ほうし

仁和寺にんなじにある法師ほうし年寄としよるまで、石清水いわしみずおがまざりければ、こころうくおぼえて、あるときおもちて、ただ一人ひとり徒歩とほよりもうでけり」と始まる。法師ほうし仁和寺にんなじふもと高良神社こうらじんじゃ石清水いわしみず勘違かんちがいしてかえってしまう。帰宅後きたくご同僚どうりょうはなして、勘違かんちがいにづく。教訓きょうくん先達せんだちはあらまほしきことなり」(すこ物事ものごと先輩せんぱい必要ひつようだ)。

高名の木登り(第109段)こうめいの きのぼり

高名こうめい木登きのぼりといひしをのこ、ひとおきててて、たかにのぼせて、こずえらせしに、いとあやふくえしほどはふこともなくて、るるときに、のきたけばかりになりて、『あやまちすな。こころしてりよ』とことばをかけはべりしを」。樹上じゅじょうたか場所ばしょではひと注意ちゅういするが、ひく場所ばしょまでりたとき油断ゆだんしてちる。「これはやすきことなり。みなれり。されどもおぼえあらん」と兼好けんこうしる教訓きょうくん

常磐木ときわぎ

みどり常緑樹じょうりょくじゅたたえる徒然草つれづれぐさだん冬枯ふゆがれのなかでもみどりたもまつすぎなどのうつくしさと、いのち永遠えいえんさを象徴しょうちょうする。

病ならぬもだし(補足)やまい ならぬ もだし

徒然草つれづれぐさなか人生観じんせいかん処世訓しょせいくんれい。「物事ものごと見方みかたこころかたえることで、なやみがげんずる」という思想しそうつたえる。