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浜島書店 — pilot v2 OCR + ruby 版(PDF 5–148 ページ)

p.128 『方丈記ほうじょうき

無常むじょう自然観しぜんかんとらえる

方丈記とはほうじょうきとは

建暦けんりゃく2ねん(1212)成立せいりつ鴨長明かもの ちょうめい(かもの ちょうめい、1155ごろ-1216)による。「ゆくかわながれはえずして、しかも、もとのみずにあらず」ではじまる、日本にほん三大随筆さんだい ずいひつひとつ。鴨長明かもの ちょうめい日野ひの山中さんちゅうてた一丈四方いちじょう しほういおり方丈ほうじょういおり)にみつつ、人生じんせい無常むじょう自然観しぜんかんえがいた中世ちゅうせい随筆文学ずいひつ ぶんがく傑作けっさく

作者さくしゃ

鴨長明かもの ちょうめい(1155ごろ-1216)。京都きょうと賀茂神社かもじんじゃ祠官しかんいえまれる。和歌わか管絃かんげんひいでた才人さいじんだが、いえげず、政治的せいじてきにも挫折ざせつ経験けいけん。1204年頃ねんごろ出家しゅっけ各地かくち転々てんてんとしたのち日野ひの方丈ほうじょういおりむすぶ。後鳥羽院ごとばいん歌道かどう編纂事業へんさん じぎょう和歌所わかどころ)にかかわった一時期いちじきもあった。

内容ないよう

前半ぜんはんは、無常むじょう災難さいなん記録きろく安元あんげん大火たいか(1177)、治承じしょう辻風つじかぜ竜巻たつまき 1180)、養和ようわ飢饉ききん(1181-82)、元暦げんりゃく地震じしん(1185)など、京都きょうとおそった天変地異てんぺんちい体験記たいけんき後半こうはんは、長明ちょうめい出家しゅっけ隠棲いんせい生活せいかつ描写びょうしゃ日野ひの山中さんちゅう方丈ほうじょういおりでの簡素かんそ生活せいかつ自然しぜんとの交流こうりゅう人生観じんせいかん無常観むじょうかん表明ひょうめい

文体ぶんたい

和漢混淆文わかん こんこうぶん名文めいぶん漢文かんぶん引用いんよう仮名かなじった独特どくとく文体ぶんたい簡潔かんけつ力強ちからづよく、ふか哲学的てつがくてき省察しょうさつたっする。「ゆくかわながれはえずして、しかも、もとのみずにあらず。よどみにかぶうたかたは、かつえ、かつむすびて、ひさしくとどまりたるためしなし」の冒頭ぼうとう古典文学こてんぶんがく屈指くっし名文めいぶん

京の大地震 1185年きょうの だいじしん

元暦げんりゃく2ねん(1185)に京都きょうとおそった大地震だいじしん記録きろくやまくずれ、かわはあふれ、土地とちれ、家屋かおく倒壊とうかいし、寺社じしゃおお損壊そんかいした。長明ちょうめい地震じしん凄惨せいさん光景こうけい冷静れいせい描写びょうしゃする。