「春はるはあけぼの」「夏なつは夜よる」「秋あきはゆふぐれ」「冬ふゆはつとめて」の四季しきの名段めいだん。簡潔かんけつな観察かんさつと独自どくじの感性かんせいで四季しきの美びを捉とらえる。
清少納言せいしょうなごんの枕草子まくらのそうしは「をかしの文学ぶんがく」、紫式部むらさきしきぶの源氏物語げんじ ものがたりは「もののあはれの文学ぶんがく」と対比たいひされる。「をかし」は明あかるく知的ちてきな感動かんどう・趣おもむきのおもしろさ、「あはれ」は深ふかくしんみりとした感動かんどう・物悲ものがなしさ。清少納言せいしょうなごんと紫式部むらさきしきぶは同おなじ平安中期へいあんちゅうきの女流じょりゅう作家さっかでありながら、対照的たいしょうてきな美意識びいしき・文学世界ぶんがくせかいを生うみ出した。