恋多き愛情を体験的に描く
寛弘元年(1004)頃成立、和泉式部(978頃-没年不詳)による。為尊親王の没後、その弟・敦道親王との恋愛を10か月にわたって日記風に綴る。約140首の和歌を含む。激しい情熱と繊細な感性で愛を語る、女流恋愛日記の傑作。
華やかな宮廷生活と源氏物語
寛弘5年(1008)の中宮彰子の出産・敦成親王(後の後一条天皇)誕生から、1010年までの宮廷生活と所感を記録。紫式部の自己観察・他者観察・人物批評が鋭く、清少納言を批判する場面でも有名。「夜の御殿」「五十日の祝」「源氏物語の成立」など、源氏物語成立期の貴重な資料。
和泉式部の評:「歌に源泉あり」と賞賛しつつ、私生活の乱れを批判。赤染衛門の評:「歌人として」とその才能を素直に讃える。清少納言の評:「したり顔に漢字を書き散らす」と痛烈に批判。