土佐日記は土佐国府(高知県)から京都までの55日間の航路。瀬戸内海沿いの土地を経由。更級日記は上総国(千葉県)から京都への陸路の旅。東海道筋を通る。
自伝的女流日記の始まり
天暦9年(955)から天延2年(974)までの20年間を記録した、藤原道綱母(ふじわらの みちつなの はは、936頃-995)の自伝的日記。藤原兼家との結婚生活の苦悩、子・道綱への愛情、信仰、自己省察が主題。日本最初の女流自伝文学。
作者は藤原道綱母。本朝三美人の一人として知られる才女。19歳頃に藤原兼家と結婚し、子・道綱を産む。兼家は他にも多くの妻を持ち、道綱母は嫉妬と寂しさに苦悩する。20年余の結婚生活の中の感情を、上中下三巻に分けて記録。
上巻:兼家との恋愛・結婚(55年)、息子道綱の誕生(55年)、兼家の他の女性への通い。中巻:嫉妬の苦悩、自殺未遂、石山参籠による精神的救済。下巻:晩年の諦観、子道綱の成長、和歌の名歌多数。