現存最古の作り物語
平安時代初期に成立した日本最古の作り物語。「物語の出で来始めの祖(おや)」と『源氏物語』に評される。竹から生まれたかぐや姫が、5人の貴公子の求婚を退け、最後は月へ帰る伝説。仏教的・神話的色彩が濃い。
作者未詳。平安時代初期、9世紀末から10世紀前半の成立とされる。「いまは昔、竹取の翁といふもの有りけり」で始まる。日本最古の物語であり、仮名で書かれた初期の本格的物語の代表作。
光る竹から見つかった姫が、竹取の翁の家で育てられ、3か月で美しい娘に成長。5人の貴公子(石作皇子・車持皇子・右大臣阿倍御主人・大納言大伴御行・中納言石上麻呂)が求婚するが、姫は無理難題を出して退ける。帝の求愛も拒み、ついに月から迎えが来て昇天する。
「物語の出で来始めの祖」と『源氏物語』に評され、後の物語文学に多大な影響を与えた。仏教の天人説話、神話の天降り、中国伝来の神仙思想などが融合した日本独自の物語。富士山の名の由来(不死の薬を山に焼く)も語られる。