p.96 大和・奈良付近(万葉ゆかりの地理)
万葉集の舞台となった奈良盆地の景観
春過ぎて夏来たるらし
春過ぎて夏来るらし白妙の衣干したり天の香具山
— 持統天皇 (万葉集 巻一)
藤原京(甘樫丘から望む)
天武・持統朝の都(694-710)。日本初の本格的都城制を採用。耳成山・畝傍山・天香具山の大和三山に囲まれた地に置かれた。万葉歌人額田王・柿本人麻呂らの活動の地。
三輪山の夜明け
なだらかな山容を見せる三輪山は、大神神社の神体。古代から信仰の対象となり、万葉集にも多く詠まれる。「三輪山をしかも隠すか雲だにも心あらなも隠さふべしや」(額田王)など。
二上山
謀反の罪で処刑された大津皇子(おおつのみこ)が葬られた、皇室の悲歌碑、大津皇子の歌で有名。「うつそみの人なる我や明日よりは二上山を兄弟と我が見む」(大伯皇女)。
向冬野(むこうふゆの)
皇室の狩場、人麻呂の歌で有名。「ひむがしの野にかぎろひの立つ見えて」の歌で知られる。