古事記(712)・日本書紀(720)・万葉集(8世紀後半成立)は、奈良時代以前の日本の精神文化を伝える三大書である。記紀は神話・歴史を、万葉集は4500首の和歌を集成し、古代日本人の心情と世界観を伝える。
倭建命(やまとたけるのみこと)は景行天皇の子で、神話伝説の英雄。九州熊襲征伐の帰途、伊勢神宮にて叔母倭比売命より天叢雲剣を授かり、関東・東北を平定。最後は伊吹山の神に呪われ能煩野で没す。「大和は国のまほろば」の歌は中巻の名場面。
天つ神は高天原(たかまがはら)に住む神々(天照大神・天宇受売命・天宇受売命・天稚日子など)。国つ神は地上の神々(大国主神・須佐之男命・建御雷神など)。両者の関係・対立・統合が記紀神話の骨格となる。
万葉集は天皇・貴族から名もなき防人・東国の庶民まで、約4500首を収録する。「ますらをぶり」の率直で力強い情感を特色とし、相聞(恋愛)・挽歌(哀悼)・雑歌(その他)の三大部立に分類される。