江戸時代 元禄文化/町人文化
1603年徳川家康の江戸幕府成立から1867年大政奉還まで、約260年の近世(江戸時代)。武士の支配下で商業が発達し、町人が経済力を持って文化の担い手となった。京都・大坂を中心とする「上方文化(元禄文化)」と江戸を中心とする「江戸文化(化政文化)」の二つの花が咲いた。
資本を蓄えた町人(商人・職人)が読者となり、彼らの感性と倫理観を反映した文学が発達した。古典文学の伝統を踏まえつつ、現実生活・恋愛・商売・町の風俗を写し取る。三大文芸として「浮世草子(小説)」「俳諧」「人形浄瑠璃・歌舞伎(演劇)」が栄えた。
井原西鶴(1642-1693)が大成した近世小説のジャンル。町人の現実生活・恋愛・商売の機微を写実的に描く。仮名草子の系譜を継ぎつつ、より卑近な題材で「浮世」(現実の世)を描いた。
浮世草子の前段階。江戸初期、教訓・娯楽・実用書を仮名で書いた多様な散文の総称。浅井了意『東海道名所記』、鈴木正三『仮名性理』、井原西鶴の出る前まで主流の散文形式。