最新国語便覧

浜島書店 — pilot v2 OCR + ruby 版(PDF 5–58 ページ)

p.38 暦法れきほう

p.38 全体図

近世以前きんせい いぜん日本にほんでは、中国ちゅうごくこよみ(『書経しょきょう』を踏襲とうしゅうした)太陰太陽暦たいいん たいようれきであった。つきけの周期しゅうきかぞえ、太陽たいよう運行うんこう季節きせつ調整ちょうせいするこのこよみは、一太陽年いちたいようねん三六五日さんろくごにちくら一一日じゅういちにちすくないため、二、三年に一度閏月うるうづき一三じゅうさんつきとなる一閏年うるうどし)をれなければならなかった(五月ごがつつぎであれば閏五月うるう ごがつという)。また、だいつき(30)としょうつき(29)は毎年まいとし変わった。(つきけは約29.5(ひとつきかぞを30と29にし、その交互に配した)。

造暦法ぞうれきほう具注暦ぐちゅうれき

こよみは、毎年まいとし陰陽寮おんみょうりょう造暦ぞうれきされ、年中行事ねんちゅうぎょうじほか吉凶きっきょう(→ P.35)などの暦注れきちゅうれたものが発行はっこうされた(具注暦ぐちゅうれき)。

真注暦しんちゅうれき(『御堂関白記みどう かんぱくき』) 藤原道長ふじわら の みちなが日記にっき旧暦きゅうれきなか空白くうはくに、年中行事ねんちゅうぎょうじ物忌ものいみ記事きじれ、こよみ生活せいかつ中心ちゅうしんであった。

干支えと十干じっかん十二支じゅうにし

五行ごぎょうつちきんみず)」と「(え)・(と)」をわせる十干じっかんと、「(ね)・うし(うし)・とら(とら)・(う)・たつ(たつ)・(み)・うま(うま)・ひつじ(ひつじ)・さる(さる)・とり(とり)・いぬ(いぬ)・(い)」の十二支じゅうにしわせて60とおり。

五行ごぎょう

つちかねみず

甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の十干を分けると、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)。

方位ほうい

方位ほういしめすのも十二支じゅうにしもちいた。きたうまみなみひがしとり西にしあいだ方角ほうがくうしとら(うしとら)、たつみ(たつみ)、ひつじさる(ひつじさる)、いぬい(いぬい)といった。北東ほくとうを「鬼門きもん」、陰陽道おんみょうどうむべき方角ほうがくとされた「裏鬼門うらきもん」「方違かたたがえ(→ P.35)」。

古時刻こじこく

一刻いっこく二時間にじかんとし、夜中やちゅうの11時から翌日よくじつの11時まで、じゅんこくうしこく、…と十二支じゅうにして、最初さいしょ数字すうじを1のこくとすると、二時間にじかんなか数字すうじくわえた。定時刻ていじこく不定時刻ふていじこくがあり、不定時刻ふていじこく近世きんせいになると変遷へんせんした。日のから日のりまでを昼間ひるまよる時間じかん夜間やかんとし、昼間ひるま六等分ろくとうぶん夜間やかん六等分ろくとうぶんし、季節きせつによって時間じかん変動へんどうした。「九つ」から「四つ」までで二こくずつ「九」「八」「七」「六」「五」「四」とした。

かぞどしとは、まれたときを1さいとし、正月しょうがつむかえるたびどしかさねるかぞかた