二百数十人の人物が登場し、約400首の和歌を含み、複雑な人間関係と仏教的人生観を織り交ぜた長編。世界文学史上類を見ない大作。本居宣長は『源氏物語玉の小櫛』で「もののあはれ」を本質と分析。世界各国語に翻訳され、世界文学の宝として認識されている。
本居宣長が『源氏物語玉の小櫛』で源氏物語の本質と分析した美意識。「あはれ」は喜び・悲しみを問わず、物事の真情に深く感応する心。源氏物語は王朝文学の理念「もののあはれ」を最も深く描き出した作品とされる。
藤原為時の娘として970年頃に生まれる。父の漢学の素養を受け継ぎ、白楽天など中国文学にも通じていた。20代後半に藤原宣孝と結婚するが、約3年で夫を亡くす。寂しさを紛らわせるため『源氏物語』の執筆を始めたと言われる。1005年頃から中宮彰子に女房として仕え、宮中で評判となる。1014年以後、生涯は不明。