巻頭特集 ⑥ — ミロのヴィーナス(続き)論点 2・3
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論点 2 4〜5段落
「腕の復元」について書いた言葉を整理する
4段落・冒頭
失われた両腕の復元案というものが、全て興ざめなものの、滑稽でグロテスクなものに思われる。
現在の姿に感動した筆者は、腕のある姿に遡っても納得できない。
4段落 ── 復元を否定する理由
[具体] 失われていることにひとたび心から感動し、ていない昔に感動することはほとんどできない。
[抽象]
- 「表現における量の変化ではなくて、質の変化である」
- 「他の対象を表現するほどの大きな変化。」
- 「一方にあるのは、おびただしい夢をはらんでいる無であり……」
5段落 ── 具体例をあげた補足
[具体] (復元案の関係の書物を読み、その中の説明図を眺めたりしながら、恐ろしい気持ちに襲われるのだ。
5段落まとめ
真の原形が発見されたとしたら、僕は一種の怒りをもって、その真の原形を否認したいと思うだろう、まさに、芸術というものの名において。
腕の復元図 ── 腕を補ったヴィーナスの姿のイラスト2点。
論点 3 6〜7段落
「腕」のもつ意味について書いた言葉を整理する
6段落・冒頭
失われているものが、両腕以外の何ものかではならない……。
「両腕は『世界』『他人』『自己』との交渉の手段になる」と筆者は述べている。
6段落 ── 両腕が失われたことの意味
[具体] 両腕でなく他の肉体の部分が失われていた感動は、恐らく生じなかったにちがいない。
7段落 ── 人間における手の意味
[具体] 機械とは手の延長である……。恋人の手を初めて握る幸福を……。
[抽象] 「手は、世界との、他人との、あるいは自己との、千変万化する交渉の手段である。」
反対の状況を仮定する
「腕が復元されたら」「失ったのが腕以外なら」という仮定で検証したことで、読み手を納得させるような展開になっている。
7段落まとめ
欠落によって、逆に、可能なあらゆる手への夢を奏でるのである。
- ミロのヴィーナス(ルーヴル美術館の展示風景の写真)
- サモトラケのニケ ── ミロのヴィーナスと同時期の作品。一八もの断片をもとに復元している。勝利の女神を表し、スポーツメーカー「ナイキ」のロゴはこの像から発想を得たことで知られる。(NIKE® ロゴ)