源氏物語の最後の十帖。第45帖「橋姫」から第54帖「夢浮橋」まで。源氏物語のクライマックスとも言われ、京都の宮廷から離れた宇治を舞台に、薫と匂宮の二人の若い貴公子と、八宮の三姉妹(大君・中君・浮舟)の悲恋を描く。仏教的色彩が濃く、無常感と人生の哀愁が深い。
源氏の血を継ぐ二人の若き貴公子。薫は源氏の正妻女三宮の子(実は柏木の子)。匂宮は明石中宮(源氏の娘)の子で、源氏の孫にあたる。二人とも源氏譲りの美しさを持つが、薫は仏教的・内省的、匂宮は華やかで好色という対照的な性格。二人とも宇治の姫君たちと関わり、特に浮舟をめぐる三角関係が物語の中心となる。