参照 P.58 後宮、P.135 大鏡
居住する場として内裏があり、紫宸殿・清涼殿の他、后妃・女官が居住する七殿五舎があり後宮という。後宮には壺(内庭)があり、庭の木の名をつけた壺名が通称となり、そこに住む女性の呼称ともなった。身分の高い女性には、清涼殿に近い弘徽殿や飛香舎(藤壺)が与えられた。
内裏の正殿で、故実では「ししいでん」と読み、「南殿」とも呼ばれた。南庭の左右に桜と橘が植えられ、左・右の近衛府の官人が並んだことから、左近の桜・右近の橘と呼ばれた。
『源氏物語』「花宴」にあるように観桜の宴なども開かれた。
七殿(しちでん):紫宸殿、清涼殿、仁寿殿(じじゅうでん)、貞観殿(じょうがんでん)、宣徳殿、宣陽殿、麗景殿(れいけいでん)、常寧殿(じょうねいでん)、登華殿(とうかでん)、弘徽殿、後涼殿(こうろうでん)
五舎(ごしゃ):襲芳舎(しゅうほうしゃ)、凝華舎(ぎょうかしゃ)、飛香舎(ひぎょうしゃ)、淑景舎(しゅくけいしゃ)、昭陽舎(しょうようしゃ)
主要門:建礼門(けんれいもん)、宣陽門、建春門、宜陽門、月華門、日華門、安福殿、春興殿、修明門、永安門、長楽門、春華門、達智門、安喜門、玄輝門、徽安門、朔平門、式乾門
南庭の樹木:左近の桜(さこんのさくら)、右近の橘(うこんのたちばな)